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H17.10.25(火) 北國新聞
○ 子守唄の人気
  魅力的な企画、北陸から

 石川県内灘町で少子化を考えるフォーラムに合わせて子守唄のコンサートが開かれた。五年前に富山市から始まった「子守唄フェスタ」が、形を変えて各地に広がりを見せているのを感じさせる。この静かなブームを支えるのは、若い母親とお年寄りたちである。少子化と高齢化社会を一体に考えさせる意義ある運動になっていることを評価したい。命を尊び、生きる勇気を与えてくれる歌の力を掘り起こす芽を、北陸から大きく育てていきたい。
 近年、全国的に子守唄、童謡、絵本の読み聞かせなどが注目されているが、子守唄人気の火付け役の一つとなったのは、二〇〇〇(平成十二)年に富山市で開かれた「子守唄フェスタ」だった。予想を超える反響があり、その年の「日本子守唄協会」(NPO法人・東京)設立につながった。以後、各地で幅広いコンサート活動を展開し、北陸では子育てシンポジウム(石川)や看護学会の大会(富山)、手づくり絵本展(富山県大島町)などとも連携して活躍の舞台を広げている。
 子守唄は幼児のかわいさや母の愛を讃美するだけでなく、子育ての過酷さや貧しさの悲惨さを織り込んだものが多く、年寄りならではの智恵もにじむ。感動的な舞台が多くなるのは、こうした素朴な心を今のわれわれがなくしたからで、そこにこそ、少子高齢化社会の壁を破るヒントがあるとも言われる。
 内灘町のコンサートで紹介されたように、子守唄はきわめて狭い地域に歌い継がれてきたものが目立つ。とりわけ平成の合併が進んだ昨今は地域の無形文化財ともいえる子守唄は風前の灯火である。コンサート活動を通じて保存や歌詞の採取事業も期待できるだろう。また、過去の遺産として守るだけでなく、富山の「21世紀の子守唄創る」運動のように、新しい時代に合った子守唄を生みだす企画も進んでいる。
 北陸には、地道に活動する音楽家、文学者がいる。行政や協会のリードも大切だが、これまでは聞くだけだった子守唄ファンの中から新しい発想と取り組みが出てくることを期待したい。人気を一時のムードにとどめず、社会のエネルギーにまで高めている取り組みは貴重である。



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